My Lost City

 
My Lost City
1992.2.12 東芝EMI
(TOCT-6414)
  1. PROLOGUE
2. DRIFTING IN THE CITY
3. 1920〜AGE OF ILLUSION
4. SOLITUDE〜IN HER...
5. TWO OF US
6. JEALOUSY
7. CAPE HOTEL
8. MADNESS
9. WINTER DREAMS
10. TANGO X.T.C.
11. MY LOST CITY
TK's
COMMENT
ヨーロッパスタイルのストリングスとバンドネオンが散りばめられた、1920年代の香りを漂わせる名盤。このアルバムに収められた11曲は、オーケストラを基調とした久石さんのコンサートでたびたび演奏され、喝采を浴びている。

TWO OF US」は、映画「ふたり」のテーマ曲。もの悲しい弦の調べと久石さんのピアノが見事にマッチングしている名曲である。後に「WORKS I」にも別バージョンで収録されることとなる。
CAPE HOTEL」は、僕の記憶が確かならば、「あの夏、いちばん静かな海。」の中で使われていた曲。エリック・サティのジムノペディを意識してつくられた曲で、3拍子の優しい曲である。
MADNESS」は言うまでもないが、「紅の豚」の中で使用された、まさに「狂気」の曲である。映画も1920年代ということで、急遽かり出された曲だが、劇中でも無理なく溶け込んでいる。普通に作ったら絶対にこんな曲はできないだろうと思われるが、そこがまさに久石さんの力量のなせるワザ!といったところか。
TANGO X.T.C.」は、映画「はるかノスタルジィ」のテーマ曲。僕個人としては、この曲は久石さんの曲の中でも5本の指に入るくらい好きな曲である。なお、「X.T.C.」とは、イギリスにX.T.C.というグループがあり、それがすごくかっこいいバンドだったのと、エクスタシーっていう言葉をそう書くのがカッコよかったから、と氏は話している。(Piano Stories 98 パンフレットより)

このアルバムは、ミニマル色は弱く、今の久石さんのスタイルにかなり近い。多少のアクはあるが、ビギナーにもコアなファンにも納得のいく完成度の高さだと思うし、実は隠れた名作なのではないだろうか?久石さんのファンを自負するのなら、必ず持っておくべきアルバムだろう。個人的には「I am」とワンセットで...

おすすめ曲
5.TWO OF US
6.JEALOUSY
7.CAPE HOTEL
8.MADNESS
10.TANGO X.T.C.

(1999年6月7日)

戻る